Kuro in Germany’s blog

ドイツ発クロものがたり

12 クロの反抗?!

久々にクロに振り回されている。

我が家の改装工事が始まったのが、6月2日工事は2週間と言われ6月12日までの予定である。客室兼クロの寝室、書斎、クロのトイレ室兼洋服部屋から引越し業者さんの手で家具が運び出されたのは工事が始まる一週間前の5月27日。家の中はガランとしてしまった。

今回の改装工事はここを新築して以来一度も手を入れておらず26年経った今初めて壁を塗り替えることから端を発し、見積もりにきた塗装業者が階段からクロ室まで敷き詰められたカーペットの余りにもの汚さに「この際フローリングにしたら?」と薦められ思った以上のおおがかりの工事になった。

工事が大掛かりになったことでもっとも心配したのは我が家の主クロに与える影響。それもあり夫タカシは2週間の休暇をとりクロシッターをすることにした。

              

クロの変化に最初は気づかなかった。今まで上っていた階段の感触、座っていた書斎の事務用の椅子、クロのベット、何もかもが工事で日常ではなくなった。極め付きは居間のペンキ塗りの日。入れるはずのドアが覆われ、一日中我々はテラスで過ごした。不思議そうな顔でみていたクロに変化があったのは、この日から。まず出かけたきり帰らなくなった。クロはノラだったので、家ネコとして閉じ込めておくのは可愛そうだとのタカシの強い意見で私たちが家にいる限りは出たがるクロはテラスか玄関から出していたのだが、それが外での時間のほうが長くなってきた。そもそもクロは食欲が無くなり、朝はお薬をのませるのに苦労している。居間のペンキ塗りが終わった翌日異変が起こった。人の顔を見て今までにはない鳴き声をだし、どうやら外に出せと主張している。そして普段出入りしているお隣りの庭に行き、待てど暮らせど帰ってこない。家出か? そんなクロが帰ってきたのは夜中の14時。悩みは絶頂に。 中山先生にはもう相談できない。クロを外に出さない選択肢は長い眼で見て決して悪いことではなく、ネコはそれが日常と思えば時間をかけてでもなれてくるものだと言われ、クロの健康を考えるなら家ネコとして飼いならすのがベターと薦めてくださった背景もあり、敢えて外にだす選択をした私たちはいまさらながら相談できないのである。

私たちはペットを飼う資格はあるのか?とヨウコはひそかに思う。ここまでクロ中心で考えている生活であったはずなのにクロ目線では考えていないから、ここまで動揺するのだろう。ペットはペット、私たちは飼い主。飼い主にも日常がある。仲良く生きていくために整理つけなければいけないことはあるのではないか? なんとも成長できない飼い主がいる。